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作曲家に訊く 第1回『生命』谷本 正平


大阪府出身。

関西大学を経て、洗足学園音楽大学に在学中。 作曲を荻野松宣、山下康介両氏に師事。 オーケストラにシンセサイザーやバンドサウンド、 民族楽器などを混ぜ合わせた作曲を好む。 好きなアーティストはL'Arc~en~Cielとハンス・ジマー。 趣味は野球観戦と睡眠。

 

——まず、今回作曲された曲「生命」はどのような内容ですか?

谷本「”雄大な自然の中で暮らしている動物と、その環境を脅かしていく人間との争い”がテーマです。曲の流れとしては、雄大に広がる自然に怪しい物陰が見え、不穏な空気が流れます。そこで銃声が鳴り響き、人間が自然界を襲います。戦いが続いたその先は、自然の後退、自然と人間の共存など、今回はストーリーがある曲となっています。」

——曲を聴かせていただきました。最初のトロンボーンに驚かされました。

谷本「今回は、尖った作品を目指しました。最初のトロンボーンは、象のような動物の鳴き声のイメージを表現しました。」

——参考にされた曲はありますか?

谷本「参考にしたのは冨田勲さん作曲のジャングル大帝(ジャングル大帝:手塚治虫のアニメ)です。何回か聴いたり、元々こうしたいなと思うイメージを具体化させて、メロディを作りました。」

——曲の終わりにも驚かされたのですが、人間の醜さという意味も含めて、「生命」という作品らしさが表れていると僕は思います。

谷本「そう感じていただけたなら嬉しいです。」


——いつから作曲活動をされていますか?

谷本「高校生の時にバンドを始めたのがきっかけで、作曲を始めました。本格的に作曲したのは大学に入ってからですね。あと、今まで聴いていた音楽もJポップが多いですが、バンドのアレンジでストリングス(弦楽器)を入れたりして、自分が触れたことのない楽器にも興味を持ち、他のジャンルの曲も作りたいなと思うようになりました。」

——今回のオーケストラ作品を作るにあたって、今までの経験を活かせたところはありますか?

谷本「バンドではキャッチーなメロディを考えていたので、その点ではオケのメロディを考えるのに活かせましたし自分の強みでもあります。」

——高校生など、これから音大へ進もうとしている方へ、何かアドバイス等があれば、お聞かせください。

谷本「僕自身は、まだまだ音楽経験が少ないと感じていますが、音大での大学生活4年間の努力次第では音楽的な才能はいかようにも高めていけると思いますので、ぜひ頑張って下さい。」

——最後に、来て下さる方へメッセージをお願いします。

谷本「今回作曲した「生命」は、雄大な自然や動物らしさ、動物と人間との争いの醜さ、命のはかなさなど、聴いてくださった皆様それぞれに感じていただけたら幸いです。元々ストーリーがありますが、”自然と人間の戦いの結末がどのように向かっていくのか”注目して聴いてほしいです。」




インタビュアー 内藤 雅人 (2年)

ライター 内藤 雅人 (2年)

撮影 檜垣 文孝 (1年)


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