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作曲家に訊く2021 第4回『Reversal Chase』橋口 幸寿


橋口 幸寿 (はしぐち ゆきひさ) [大3年]

東京都出身。 作曲を久木山直氏、高木洋氏、渡辺俊幸氏、松浦真沙氏の各氏に師事。 劇伴音楽、歌モノ、エレクトロニカ他、様々なジャンルの作曲を好む。 好きな作曲家はジョン・ウィリアムズ、トーマス・ニューマン。 好きなアーティストはBUMP OF CHICKEN、古川本舗、i am robot and proud。 趣味はゲーム、散歩中の音楽鑑賞。

 

——今回の音デオケは”未来”というテーマですが、どのように連想して作曲しましたか?

橋口「未来って言ったら”明るい未来”というイメージがあると思うんですけど、それと同時に、恐らく誰もが感じるであろう”不確かな未来への不安”っていうのもあるじゃないですか。この曲は、突如として襲い来る不安感という実態のない敵に追いかけ回されるも、最後には打ち勝ち、見事に脱するというストーリーとなっています。」

——曲を聴いて凄い未来感を感じたのですが、何か工夫などはありますか?

橋口「僕自身、スターウォーズを見たり音楽を聴いたりしているんですけど、ジョン・ウィリアムズの曲ってやっぱ未来感を感じるんですよね。例えば、低音でCのコードを鳴らして高音でDのコードを鳴らすポリコードとか、sus4のコードなどを使ったりとか。そういう、自分が未来だなと思うコードを取り入れましたね。」

——曲に疾走感があったり、壮大さがあるの良いですよね。

橋口「そうですね、さっきのスターウォーズの影響もあるんですけど、宇宙船が飛行していたり、敵と戦うシーンがあるじゃないですか。そういう情景も書きたかったし、例えば最初の弦楽器の刻みとかの工夫も、そういう疾走感や浮遊感に繋がってきますね。」

——ダークな展開って、どのように作られているのですか?

橋口「よく映画音楽の作曲であるんですけど、クラスターハーモニーと呼ばれる半音のぶつかりや、短3度という不安定な音程を使ったりなど、人が聴いて怖いと思うような音使いにしました。」

——この曲の聞き所はどこですか?

橋口「全体的な情景はそうですし、”先に進むような未来さ”と”敵と戦うようなダークさ”の二面性を楽しんで頂きたいですね。」

——作曲活動はいつから始めているのですか?

橋口「高校の時、DTMゼミみたいなのがありまして、最初は打ち込みでインスト曲を作っていたんですよね。作曲を進めていく中でいろいろな音楽を聴いてきて、大学2年生からオーケストラを作りたいと思って、こういう劇伴の方向に行きました。」

インタビュアー 内藤 雅人(3年) ライター 内藤 雅人(3年)

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