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作曲家に訊く2021 第14回『Future Calling』ワカバ


ワカバ [修了生]


洗足学園音楽大学大学院 音楽・音響デザインコース修了。

幼少期からピアノを習い、音楽系の部活・サークルを多種経験。

初音ミクをきっかけに16歳でDTMを始める。

2017年に洗足の大学院に入学し、修了後はインターネットを中心に音楽活動を続けている。

好きな食べ物は麻婆豆腐。

 

——今回の音デオケは”未来”というテーマですが、どのように連想して作曲しましたか?

ワカバ「歌詞にもあるのですが、”早くおいでよ”と未来から手を差し伸べてくれるような曲を書きました。”今”や”過去”を生きている(生きていた)特定の個人ではないVOCALOIDを使うことで、”未来からの呼び声”という歌詞の説得力も増したと感じています。また、ボカロプロジェクトに関わる学生さんの”前田ホールでシンセサイザーを鳴り響かせて、未来的な演出をしたい!”という要望を受けて作曲しました。」

——曲を聴きましたが、ポップな感じで良いですね。

ワカバ「EDMのボカロ曲とか、アニソンとかそういうのを研究しましたし、こういう曲ってBPM125というのも重要なんですよね。普段あまり作らないジャンルですが、その中でも自分らしい要素も入れました。あと、シンセサイザーをふんだんに使った曲なので、ストリングスでそれらを柔らかく包み込むように作曲しました。」

——作曲前に学生さんから要望を受けた時、如何でしたか?

ワカバ「背景映像や曲調をどういう物にするかも話しましたが、意見やサンプルデータを貰った時に”あぁ、こういう作品を求めているのか”と思ったり、発見がありましたね。クリエイター側としての作品になったと思います。」

——オーケストラとVOCALOIDを合わせる時に、工夫したことは?

ワカバ「オーケストラなのでクラシックな楽器を使いますけど、ポップス曲によくある和音進行を鳴らして、あえてそういう格好良さを狙いましたね。ですけど、弦楽器の特性も活かしたいので、部分的に和声や対位法を踏まえ、オーケストラの魅力も持たせたりしました。」

——曲の聴きどころはどこですか?

ワカバ「”day by day”から始まるサビ後半のフレーズです。メロディが思いを積み重ねるように徐々に高くなっていきます。機械の歌声が皆さんの心に少しでも響いたら嬉しいです。」

——ワカバさんにとって、VOCALOID文化はどう思いますか?

ワカバ「VOCALOIDがここまで発展してきたのは、大勢のクリエイターのお陰でもあるし、VOCALOIDというキャラクターの匿名性を活かして、様々な個性が生まれたのが理由だと思うんですよね。なので、これからもそういう文化が発展して欲しいし、僕の曲を聴いて創作していない人も”自分も作ってみようかな”と思えるような作品を作ろうと心がけています。」

インタビュアー 内藤 雅人(3年)

ライター 内藤 雅人(3年)


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